一夜にしてFXで数十万円負けた僕が株式投資で成績を伸ばせた理由

株式投資・FX

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僕が最初に絶望を体験したのは、コロナ禍で乱高下していた為替相場におけるFXトレードである。

ここ数日のトレードは調子が良く、会社から帰ってきてすぐにチャートを開き、意気揚々とエントリーした。数分後、惜しくも損切り。まあこういう時もあるよねと、もう一度エントリー→損切り。そのうち熱くなりロットを増やす→損切り。もうさすがにここまでは絶対に行かないだろう、というかそろそろ勝てよ!と損切りポイントを極大化し、取り返すべくロットをさらに増やしてエントリーし就寝。珍しく夜中に目が覚め、悪寒とともに見た画面で絶望した。一夜にして数十万円を失った。その日のことは今でもハッキリ覚えている。通勤電車の中でも、駅から会社に向かう道も大金を失ったことで頭がいっぱいになり、仕事も手につかなかった。

このままではさらに大金を失って仕事にも支障が出ると思った僕は、この日を境にルールを決めた。ロットに関するルールだ。1ロットから始め、一ヶ月の収支がプラスだった場合のみ翌月は1ロット増やす。マイナスだったら1ロット減らす。このルールで数ヶ月試したが、奇跡的に2ロットになる月があったものの、すぐに1ロットに戻るし、トータルではまあとにかく勝てない。そして2ロットになった時はいつも以上に熱くなり余計なエントリーをする。

僕はこの苦い経験を通して、自分は以下の2つの状態であることを学んだ。

①あの絶望した日や、ロットを増やしている時は完全に脳がバグっていて、この自分の脳のバグを消さない限り一生カモになる。

②マイルールを守り資金管理をして、なんとかダメージは減らせるものの、値動きの原理原則・本質を知らなければジリ貧で負ける。この状態が続くと気づいたらダムが決壊するようにルールを破り①になる。

僕はこの負のスパイラルを脱却するために、検証ソフトである有料のフォレックステスター(FT)を導入した。

フォレックステスターでは何度負けてもいいので、ネットで得た情報などを参考に、とにかく自分なりにエントリーしまくった。このソフトはチャートを好きなように進めたり戻したりできるので、リアルチャートのように悶々と待つ必要がなく、エントリーポイントをすぐに作り出せる。例えばよく話に出るレンジブレイク。このレンジブレイクに絞って利確・損切り位置を決めてエントリーしまくった。その結果どうなったかと言うと、面白いくらい負けまくった。

まずここでぼんやり感じていたことが確信に変わる。僕がいける!と思っていたパターンにおけるエントリーポイントと利確・損切り位置、これをやり続けると確実に負ける。

じゃあこの方法はやめよう。

次は少し条件を加えてみる。自分なりに有利になると思われる条件を追加して、これまた同じようにひたすらエントリーしていく。結果、また合計で負ける。

この方法も勝てないからやめよう。

こうやって自分の負けパターンをとにかく減らすことから始まった。というか当の本人はなんとしても勝てるようになろうと、勝ちパターンを必死に探しているつもりなんだけど、それがプラマイゼロにすらならなくて、その度に心を折られながら、結果この方法は諦めよう、となっていった。

この時、リアルトレードも多少やっていたのだが、ほとんどエントリーしなくなっていった。というか、ここでエントリーするとトータル負ける、といったイメージがついてきて、エントリーできなくなってきた、という言い方が正しい。

1円も失わないとはいえ、負け続ける日が続く。なぜこんなにも負け続けるのか、そんな思いを抱きながら出口が見えない暗闇でもがき続けた。チャートの波を捉えるためにフォレックステスターの画面を印刷してボールペンでチャートに書き込んでいたのだが、この期間はコピー機のインク取替が異様な頻度で行われていた。

そんな日々を繰り返していくうちに、新たな気づきが少しずつ生まれた。その気づきから新たな仮説を立てて、試してみる。そうしていくうちに、自分の中でこれは勝つ確率が高いのでは?と思えるような、勝つための種のようなものをようやく見出した。

余計な負けエントリーを減らして損失を抑えながら、チャンスと判断できる時にエントリーする、一つの形が見えてきた。この時、フォレックステスターにおける成績は徐々にプラスに傾いた。

これはもしかしたらリアルトレードで勝負できるのでは…?

そう思い始めてリアルでのトレードを本格的に考え始めた。

しかし、ここでまた1つの壁にぶち当たることになる。

その壁とは「投資機会の少なさ」である。

確かにフォレックステスターの検証ではプラスになる。ただ僕が考えるパターンでトレードをするとして、会社員である僕が見出したパターンを使って1ヶ月で何回エントリーできるだろうか。平日は19時〜20時まで仕事をして帰宅、そこからご飯とお風呂の時間もある。平日は5時30分に起きるので前日からの就寝時間も確保しなければならない。かといって土日は為替相場が動かない。いざリアルトレードに自分の型を落とし込むとなった時、率直な答えが僕の中で思い浮かぶ。僕の生活様式と、やっと確立してきた自分の型で利益を伸ばしていくのは非現実だなと。

さすがにすぐ受け入れられるわけもなく、これに対して僕は改善案を検討した。

じゃあ1分足とかにしてもっとエントリーポイントを増やせるような手法にすればいいじゃん!と。たしかにそれができたら1番いい。ただ僕はこれまでの検証を通して、時間足が小さくなるほどトレードの難易度は上がることを確信していた。そもそも平日の仕事終わりに細心の注意を要するスキャルピングをできるほどの気力も無いし、短時間で売買することによる精神的な負担に耐えられそうにないと思った。

他にも考えた。
・エントリーポイントが無いなら、ドル円じゃなくて別の通貨ペアでトレードすればいいじゃん!
・勝てるパターンがあるんだろ?ロットを増やしまくってトレードすれば回数は少なくても利益は大きくなるじゃん!

しかし、これらの案に対する僕の答えはこうだ。

ユーロドルなどのクロス通貨におけるトレードはドル円相場の影響を受けるから難易度がドル円よりも数段上がる。=勝ちにくい

期待値が1を超えていても、エントリー回数が少ないと、損切りから次のエントリーまで時間がかかり、分かっていたとしても、どうしたって精神的負荷が大きい。精神的負荷はロットが大きいと更に大きい=勝ちにくい

完全に八方塞がりである。

どうしたもんかな、と頭を悩ます日々がしばらく続いた。

そんな時、ふとYouTubeである情報に触れる。

当時、新NISAが始まると話題になっていて、その仕組みについて何となく動画を見ていた。FXが完全に停滞期に入っていたこと、税制の面で優遇されることから、株式のトレードに興味を持ち始めた。そして検討していくうちに、これはいけるかも?と思い始めた。

まず銘柄の多さ。トレードできる通貨ペアで焦る必要が全く無い。日々の忙しい生活における「限られた時間でしかチャートを見られない兼業」はどうしても優位性の低いチャートに無理やり理由をつけてエントリーしたくなる。一方で、数ある銘柄の中から自分の形を持てる株式市場は、僕の課題であった投資機会の少なさを完全に解決するものであると考えた。

次に配当金と株主優待。税制の優遇に加えて、配当金と優待ももらえるということ、これはつまり売買による損益が例えプラマイゼロでも、資産が増えていくということ。確かに当たり前の話である。だがフォレックステスターにおいてプラマイゼロなら達成できると経験を積んできたからこそ、この事実は目から鱗だった。株に配当金があるのは当然知っていた。だがフォレックステスターでの経験があったことによって見えた一つの勝ち筋だった。

値動きの本質はFXも株式も変わらないという仮説。この時点で株におけるチャートの検証はしていなかった。よって仮説にはなるが、自分の中でほぼ正しいであろうと思っていた。なぜならチャートを見て投資をしているのは人間であり、そこには集団心理が働くからである。ファンダメンタルの影響は確かにある。だがフォレックステスターで学んだ大衆心理やプライスアクションといった値動きの本質は普遍的であると考えた。

この3点を理由に、僕はiDeCo(結局やってないが)申込の時に作った証券口座に数年ぶりにログインをして、少額から試験的に株式投資を始めた。

始めてからの収支は記録に取っており、既に公開しているものもあるが、今後さらに更新予定である。

「勝ち組」や「成功」の定義は人それぞれで、株式投資で大金持ちになったとはとても言えないが、僕は今の投資成績に概ね満足しているし、何より納得感がある。

僕の投資はFXトレードから始まり、遠回りした部分もあったと思う。しかし、値動きの原理原則・本質を学ぶことはFXだろうが株だろうが関係なく重要であり、やるべきことはネットで「おすすめの銘柄」を検索して誰かの真似をするのではなく、自分の脳で考え、実践していくことであると結論づける。

実践の効率を飛躍的に向上させるフォレックステスターはあくまでツールで、そのツールを使って試行錯誤し、負けパターンを排除して自分の型を作っていくのは、他ならぬ自分自身だ。

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